(旧道)博士峠・ブナの巨木と野鳥の森
博士峠[はかせとうげ]の歴史
博士山は昭和村と会津美里町の間にあり、標高1,482m、神の山として信仰されてきました。その峠には大昔から山道があり、小野川地区の人々は牛馬や人肩で越え、木炭などの物資を売っていました。
道は大正9年に林道となったあと、時代とともに県道、さらには国道となりましたが冬期間は通行止めで、昭和40年ごろまで小野川地区は陸の孤島となり生活は困難を極める時代でした。
そして2017年、半世紀以上にわたる村民の悲願であった博士トンネルが着工され、工事関係者のすさまじい努力により難局を乗り越え、2023年9月10日ついに博士峠バイパスが開通したのです。これにより国道401号博士峠は旧道となりました。
博士山は大部分が国有林で、昭和30~40年代の高度成長期にブナの原生林が大量に伐採されました。旧道沿いに点在するブナやミズナラの巨木は、その貴重な生き残りです。特にブナの巨木が道路のわきに点在しているというのは、国内でも大変珍しいものです。
!クマ出没注意!
会津地方にツキノワグマ出没特別注意報が発令中です!(2025年7月31日まで)
博士峠は一帯がクマの生息域になっています。
「クマ鈴などを鳴らす」「一人で行動しない」といったクマよけ対策をすることはもちろん、クマのフンを見かけたりしたら行動を中止するなど、ご自身の責任で十分に警戒してください。
博士峠のブナとミズナラの巨木
旧国道401号博士峠の道路の両側には、幹周りが3mを超え、樹齢が推定300年~500年を超えるようなブナやミズナラの巨木や巨樹が点在しており、間近に見ることができます。
付近には時代の面影を感じさせる、古道の旧博士山林道が一部に見られます。また多種多様な野草や野鳥が見られる貴重な自然の宝庫でもあり、博士山の源流である九々龍沢は、清流としての美しさを感じさせられます。
写真提供:(旧道)博士峠ブナの巨木と野鳥の森さわやかウォーク実行委員会
夫婦清水[めおとしみず]
頂上の少し先の会津美里町側には「夫婦清水」があります。
イヌワシのすむ博士山のあたりは、ブナの原生林が多く残されており、そのブナ林が雨水をたくわえ豊富なわき水となります。この清水は、沢の下に夫婦仲良く抱き合う夫婦石(めおといし)があることにちなんで名づけられています。水の量は豊富でくさりにくく、においもなくおいしい名水といわれています。
(写真・解説文提供:会津美里町教育委員会)
水筒などでお持ち帰りいただけますのでよろしければお楽しみください。(生水ですので飲用はご自身の責任でお願いいたします)
ウォーキングイベント
- 2024年5月12日に「第1回(旧道)博士峠ブナの巨木と野鳥の森 春のさわやかウォーク」が、地元小野川地区有志による実行委員会の主催で開催されました。
- 2024年10月27日に「第2回(旧道)博士峠ブナの巨木と野鳥の森 秋のさわやかウォーク」が、地元小野川地区有志による実行委員会の主催で開催されました。
- 2025年5月11日に「博士峠ブナウォーク2025」を昭和村観光協会の主催で開催いたしました。
※2025年秋の開催予定はありません。2026年の開催予定は決まり次第発表いたします。